?>
2024年8月11日、奨励題:モ-セのきょうだいたち(7章23節五つの訳の比較) 栃木県鹿沼市のプロテスタント教会
2024年8月11日、奨励題:モ-セのきょうだいたち(7章23節五つの訳の比較)
問い合わせ
2024年8月11日、奨励題:モ-セのきょうだいたち(7章23節五つの訳の比較)
0811 (モーセときょうだいたち)抜粋
2024年8月9日
紺野榮司
モーセが40歳になった時に、虐待を受けているイスラエルをどのように考えていたので
しょうか。モーセもイスラエル人であること、但し、自分は王宮の当時の世界の最高水準
の教育を受けていて、王女の息子であり王宮の高官の一人であったこと。23節で、モーセ
の心の状態を知るために訳した五つの訳文を比較するために上げてみました。アンダーラ
インは23節を読んで受け取れるわたしの感想です。モ-セはエジプトに立つのかイスラエ
ルに立っているのかを注目した。
1.新共同訳「40歳になったとき、モーセは兄弟であるイスラエルの子らを助けようと
思い立ちました。」(イスラエルのきょうだいたちを助けることを決めて
その現場へ出向いた)
2.聖書協会共同訳 「40歳になったときモーセは兄弟であるイスラエルの子らを訪ねて
みようと思い立ちました。」
(イスラエルの子孫に対して現状、原因、調べてみようと思った。)
3.詳訳聖書「40歳になった時に、同族であるイスラエルの子らに援助を与え、彼らを
かばおうとする心が起こりました。」(イスラエルの民族を助けて、守る
行動をしようとした。)
4.新改訳聖書 「40歳になったころ、モーセはその兄弟であるイスラエル人を、顧み
る心を起こしました。」(イスラエルの民が奴隷となった原因はどこにあ
ったか問題意識がわいてきた。)
5.塚本虎二訳「40歳」になったとき、”同胞イスラエルの子孫”を思う心がモーセに
起こった。」(虐待を受けているイスラエルの民に対して問題意識があ
った)
ここのところをまとめますと、モーセは、いずれもイスラエルの立場を取り兄弟た
ちが受けている奴隷としての虐待に問題意識(当たり前ですが、男の赤ん坊が殺され
ている)を持っていた。
モ-セは、弱い者の見方となり、不当な扱いで厳しすぎる仕事の内容・環境を把握し
て、何とかして弱い立場のイスラエル人を助けたかった。彼にはイスラエル人とし
ての血が流れていて、生まれる前から、エジプト人よりひどい虐待を受けて奴隷と
して支配されていたので、それを何とかしようと考える正義感がだんだん膨らんだ
と考えられます。この時点でも、モーセはイスラエル人側の立場を取っています。
モーセは、きょうだいであるイスラエルの民の虐待の原因を知っていました。しか
し、この奴隷・虐待を神の計画の中で霊的な意味では理解できなかった。モーセが
このことを理解するまであと40年かかっている。
24節~25節で、エジプト人がイスラエル人を虐待していたのを見たモ-セは、この
エジプト人を殺してしまいました。つまり仇討を行ったのです。仇を討ったのでモ-
セは、苦しでいるイスラエルのきょうだいたちを助けて、同族としての喜びを共に
味わい(イスラエル人としての何らかの絆を感じたかった)、且つ、神がイスラエル
のきょうだいたちを救おうとしておられることを、イスラエルのきょうだいたちが
理解してくれると思い込みました。
しかし、理解してくれませんでした。このことは、神の御心ではありませんから
モ-セの考えているようには展開しませんでした。
モーセの行った仇討ちは、イスラエルの兄弟たちにとっては、このことでモ-セに対
してある感情を抱いていることがわかります。イスラエルの人たちは、モ-セの今で
言う「上からの目線」が嫌だったと思います。
私は、かつて電気メ-カ-に勤務していた時、1回/月協力工場(下請け)に品質や原
価の改善指導をしていました。この時に相手に元請け工場の立場でものをいうので
はなく、相手の立場・目線でものを言うことに私は心がけました。なぜなら、人間
は、相手からものを指摘されることは嫌なこと・つらいことが多い。この時、事実
だからと言ってあからさまに現実を指摘したのでは、なかなか改善項目を受け入れ
てもらえない。相手のプライドを傷つけないようにこちらの思いを伝えることが大
切であるということに気を使っていました。相手のプライドを傷つけたことによっ
て受け入れてもらえなくなり、人間関係が築けなくなるということがあります。上
からの目線にならないように気配りをすることも考えて下さい。
26節、イスラエルのきょうだい同士が争っているところに来合わせたので「君た
ち、兄弟同士ではないか、なぜ、傷つけ合うのだ。」というと、27節~28節、仲間
を傷つけていた男がモ-セを突き飛ばして「だれが、お前を我々の指導者や裁判官に
したのか。きのうエジプト人を殺したように、わたしを殺そうとするのか。」とこ
の男は言い、”モ-セを突き飛ばして”とありますが、肉体的に突き飛ばしただけで
はなく、モ-セの存在自体をも突き飛ばして抹殺しようとイスラエルの兄弟たちの意
識はこの方向にありました。モーセはこの時、イスラエル人側でもエジプト人側で
もない立場で、29節の恐怖を覚えたモ-セは、ミディアン地方へと逃亡し、これから
40年の間の舅エトロのもとで遊牧生活を送ることになります。この40年は無駄なよ
うに思える期間でしょうか。
この荒野の中の生活で結婚し、自分の子供が生まれて成長し、同じように家畜が
増えていくのを喜びとしていた中で、大きな出会いがあります。それは、柴が燃え
ているのに燃え尽きることなく燃え続けているということでした。モ-セの今まで単
調な遊牧生活から、不思議な不思議な出会いと言うことが出来ます。これは、神様
が用意した出会いの計画でした。
モ-セはこの時80歳で同胞の悩み、古く久しい神と先祖アブラハムとの契約の達成
のために、まさか自分が召命を受けるとは夢にも思っていなかったでしょう。自分
は老齢なる者、自分は若かった時のような自信がなく、何とかこの召しから逃れた
かった。人は召しを受ける時必ずと言っていいくらい一旦固辞をするのではないで
しょうか。なぜ自分のようなものが、もっと相応しい適任者がいるでしょう。と思
いがちです。
以上
毎週日曜は礼拝の日
- 日曜礼拝
- 毎週日曜日 午前10時30分~11時45分
- 必要な持ち物は特にありません。聖書や讃美歌などは教会でお貸します。
- 聖書研究会&祈祷会
- 毎週金曜日 10時30分から12時00分
- こちらも必要なものは特にありません。聖書について学び、皆で神様にお祈りを捧げます。