ガラテヤの信徒への手紙2章11節~14節
11さて、ケファがアンティオキアに来たとき、非難すべきところがあったので、わたしは面と向かって反対しました。 12なぜなら、ケファは、ヤコブのもとからある人々が来るまでは、異邦人と一緒に食事をしていたのに、彼らがやって来ると、割礼を受けている者たちを恐れてしり込みし、身を引こうとしだしたからです。 13そして、ほかのユダヤ人も、ケファと一緒にこのような心にもないことを行い、バルナバさえも彼らの見せかけの行いに引きずり込まれてしまいました。 14しかし、わたしは、彼らが福音の真理にのっとってまっすぐ歩いていないのを見たとき、皆の前でケファに向かってこう言いました。「あなたはユダヤ人でありながら、ユダヤ人らしい生き方をしないで、異邦人のように生活しているのに、どうして異邦人にユダヤ人のように生活することを強要するのですか。」 Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会1987, 1988
ガラテヤの信徒への手紙2章15節~21節
15わたしたちは生まれながらのユダヤ人であって、異邦人のような罪人ではありません。 16けれども、人は律法の実行ではなく、ただイエス・キリストへの信仰によって義とされると知って、わたしたちもキリスト・イエスを信じました。これは、律法の実行ではなく、キリストへの信仰によって義としていただくためでした。なぜなら、律法の実行によっては、だれ一人として義とされないからです。 17もしわたしたちが、キリストによって義とされるように努めながら、自分自身も罪人であるなら、キリストは罪に仕える者ということになるのでしょうか。決してそうではない。 18もし自分で打ち壊したものを再び建てるとすれば、わたしは自分が違犯者であると証明することになります。 19わたしは神に対して生きるために、律法に対しては律法によって死んだのです。わたしは、キリストと共に十字架につけられています。 20生きているのは、もはやわたしではありません。キリストがわたしの内に生きておられるのです。わたしが今、肉において生きているのは、わたしを愛し、わたしのために身を献げられた神の子に対する信仰によるものです。 21わたしは、神の恵みを無にはしません。もし、人が律法のお陰で義とされるとすれば、それこそ、キリストの死は無意味になってしまいます。Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会1987, 1988
ガラテヤの信徒への手紙3章1節~6節
1ああ、物分かりの悪いガラテヤの人たち、だれがあなたがたを惑わしたのか。目の前に、イエス・キリストが十字架につけられた姿ではっきり示されたではないか。 2あなたがたに一つだけ確かめたい。あなたがたが“霊”を受けたのは、律法を行ったからですか。それとも、福音を聞いて信じたからですか。 3あなたがたは、それほど物分かりが悪く、“霊”によって始めたのに、肉によって仕上げようとするのですか。 4あれほどのことを体験したのは、無駄だったのですか。無駄であったはずはないでしょうに……。 5あなたがたに“霊”を授け、また、あなたがたの間で奇跡を行われる方は、あなたがたが律法を行ったから、そうなさるのでしょうか。それとも、あなたがたが福音を聞いて信じたからですか。 6それは、「アブラハムは神を信じた。それは彼の義と認められた」と言われているとおりです。 Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会1987, 1988
ガラテヤの信徒への手紙3章6節~14節
6それは、「アブラハムは神を信じた。それは彼の義と認められた」と言われているとおりです。7だから、信仰によって生きる人々こそ、アブラハムの子であるとわきまえなさい。 8聖書は、神が異邦人を信仰によって義となさることを見越して、「あなたのゆえに異邦人は皆祝福される」という福音をアブラハムに予告しました。 9それで、信仰によって生きる人々は、信仰の人アブラハムと共に祝福されています。 10律法の実行に頼る者はだれでも、呪われています。「律法の書に書かれているすべての事を絶えず守らない者は皆、呪われている」と書いてあるからです。 11律法によってはだれも神の御前で義とされないことは、明らかです。なぜなら、「正しい者は信仰によって生きる」からです。 12律法は、信仰をよりどころとしていません。「律法の定めを果たす者は、その定めによって生きる」のです。 13キリストは、わたしたちのために呪いとなって、わたしたちを律法の呪いから贖い出してくださいました。「木にかけられた者は皆呪われている」と書いてあるからです。 14それは、アブラハムに与えられた祝福が、キリスト・イエスにおいて異邦人に及ぶためであり、また、わたしたちが、約束された“霊”を信仰によって受けるためでした。Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会1987, 1988
ガラテヤの信徒への手紙3章15節~20節
ガラテヤの信徒への手紙第三章一五〜二〇節 『神の約束とは』 二〇二一年六月六日 関キリスト教会 朝拝(橋谷英德) 15兄弟たち、分かりやすく説明しましょう。人の作った遺言でさえ、法律的に有効となったら、だれも無効にしたり、それに追加したりはできません。 16ところで、アブラハムとその子孫に対して約束が告げられましたが、その際、多くの人を指して「子孫たちとに」とは言われず、一人の人を指して「あなたの子孫とに」と言われています。この「子孫」とは、キリストのことです。 17わたしが言いたいのは、こうです。神によってあらかじめ有効なものと定められた契約を、それから四百三十年後にできた律法が無効にして、その約束を反故にすることはないということです。 18相続が律法に由来するものなら、もはや、それは約束に由来するものではありません。しかし神は、約束によってアブラハムにその恵みをお与えになったのです。 19では、律法とはいったい何か。律法は、約束を与えられたあの子孫が来られるときまで、違犯を明らかにするために付け加えられたもので、天使たちを通し、仲介者の手を経て制定されたものです。 20仲介者というものは、一人で事を行う場合には要りません。約束の場合、神はひとりで事を運ばれたのです。Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会1987, 1988
ガラテヤの信徒への手紙3章21節~26節
21それでは、律法は神の約束に反するものなのでしょうか。決してそうではない。万一、人を生かすことができる律法が与えられたとするなら、確かに人は律法によって義とされたでしょう。 22しかし、聖書はすべてのものを罪の支配下に閉じ込めたのです。それは、神の約束が、イエス・キリストへの信仰によって、信じる人々に与えられるようになるためでした。 23信仰が現れる前には、わたしたちは律法の下で監視され、この信仰が啓示されるようになるまで閉じ込められていました。 24こうして律法は、わたしたちをキリストのもとへ導く養育係となったのです。わたしたちが信仰によって義とされるためです。 25しかし、信仰が現れたので、もはや、わたしたちはこのような養育係の下にはいません。26あなたがたは皆、信仰により、キリスト・イエスに結ばれて神の子なのです。 Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会
ガラテヤの信徒への手紙4章1節~7節
1つまり、こういうことです。相続人は、未成年である間は、全財産の所有者であっても僕と何ら変わるところがなく、 2父親が定めた期日までは後見人や管理人の監督の下にいます。 3同様にわたしたちも、未成年であったときは、世を支配する諸霊に奴隷として仕えていました。 4しかし、時が満ちると、神は、その御子を女から、しかも律法の下に生まれた者としてお遣わしになりました。 5それは、律法の支配下にある者を贖い出して、わたしたちを神の子となさるためでした。 6あなたがたが子であることは、神が、「アッバ、父よ」と叫ぶ御子の霊を、わたしたちの心に送ってくださった事実から分かります。 7ですから、あなたはもはや奴隷ではなく、子です。子であれば、神によって立てられた相続人でもあるのです。 Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会
ガラテヤの信徒への手紙5章7節~12節
7あなたがたは、よく走っていました。それなのに、いったいだれが邪魔をして真理に従わないようにさせたのですか。 8このような誘いは、あなたがたを召し出しておられる方からのものではありません。 9わずかなパン種が練り粉全体を膨らませるのです。 10あなたがたが決して別な考えを持つことはないと、わたしは主をよりどころとしてあなたがたを信頼しています。あなたがたを惑わす者は、だれであろうと、裁きを受けます。 11兄弟たち、このわたしが、今なお割礼を宣べ伝えているとするならば、今なお迫害を受けているのは、なぜですか。そのようなことを宣べ伝えれば、十字架のつまずきもなくなっていたことでしょう。 12あなたがたをかき乱す者たちは、いっそのこと自ら去勢してしまえばよい。 Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会 1987, 1988
ガラテヤの信徒への手紙5章13節~15節
3兄弟たち、あなたがたは、自由を得るために召し出されたのです。ただ、この自由を、肉に罪を犯させる機会とせずに、愛によって互いに仕えなさい。 14律法全体は、「隣人を自分のように愛しなさい」という一句によって全うされるからです。 15だが、互いにかみ合い、共食いしているのなら、互いに滅ぼされないように注意しなさい。 Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会 1987, 1988
ガラテヤの信徒への手紙6章1節~5節
1兄弟たち、万一だれかが不注意にも何かの罪に陥ったなら、“霊”に導かれて生きているあなたがたは、そういう人を柔和な心で正しい道に立ち帰らせなさい。あなた自身も誘惑されないように、自分に気をつけなさい。 2互いに重荷を担いなさい。そのようにしてこそ、キリストの律法を全うすることになるのです。 3実際には何者でもないのに、自分をひとかどの者だと思う人がいるなら、その人は自分自身を欺いています。 4各自で、自分の行いを吟味してみなさい。そうすれば、自分に対してだけは誇れるとしても、他人に対しては誇ることができないでしょう。 5めいめいが、自分の重荷を担うべきです。Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会 1987, 1988
ガラテヤの信徒への手紙6章6節~10節
6御言葉を教えてもらう人は、教えてくれる人と持ち物をすべて分かち合いなさい。 7思い違いをしてはいけません。神は、人から侮られることはありません。人は、自分の蒔いたものを、また刈り取ることになるのです。 8自分の肉に蒔く者は、肉から滅びを刈り取り、霊に蒔く者は、霊から永遠の命を刈り取ります。 9たゆまず善を行いましょう。飽きずに励んでいれば、時が来て、実を刈り取ることになります。 10ですから、今、時のある間に、すべての人に対して、特に信仰によって家族になった人々に対して、善を行いましょう。 Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会 1987, 1988
ガラテヤの信徒への手紙6章11節~16節
11このとおり、わたしは今こんなに大きな字で、自分の手であなたがたに書いています。 12肉において人からよく思われたがっている者たちが、ただキリストの十字架のゆえに迫害されたくないばかりに、あなたがたに無理やり割礼を受けさせようとしています。 13割礼を受けている者自身、実は律法を守っていませんが、あなたがたの肉について誇りたいために、あなたがたにも割礼を望んでいます。 14しかし、このわたしには、わたしたちの主イエス・キリストの十字架のほかに、誇るものが決してあってはなりません。この十字架によって、世はわたしに対し、わたしは世に対してはりつけにされているのです。 15割礼の有無は問題ではなく、大切なのは、新しく創造されることです。 16このような原理に従って生きていく人の上に、つまり、神のイスラエルの上に平和と憐れみがあるように。 Executive Committee of the Common Bible Translation 共同訳聖書実行委員会 1987,1988 Japan Bible Society 日本聖書協会 1987, 1988