2023年12月10日「キリストによって語られた」

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キリストによって語られた

日付
説教
小宮山裕一 牧師
聖書
ヘブライ人への手紙 1章1節~4節

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聖書の言葉

神は、かつて預言者たちによって、多くのかたちで、また多くのしかたで先祖に語られたが、この終わりの時代には、御子によってわたしたちに語られました。神は、この御子を万物の相続者と定め、また、御子によって世界を創造されました。御子は、神の栄光の反映であり、神の本質の完全な現れであって、万物を御自分の力ある言葉によって支えておられますが、人々の罪を清められた後、天の高い所におられる大いなる方の右の座にお着きになりました。御子は、天使たちより優れた者となられました。天使たちの名より優れた名を受け継がれたからです。ヘブライ人への手紙 1章1節~4節

メッセージ

ヘブライ人への手紙1章1節から4節は、キリストの特質と役割を深く探求する箇所である。ここでは、キリストが光の中の光として描かれ、その存在が太陽のように自らから輝きを放つことが強調される。キリストは単なる反映者ではなく、独自の光を持つ存在として、周りを照らし暖める力を持つ。また、ヘブライ人への手紙は、キリストが天地創造以前から存在し、真の神であり、神の栄光の反映であることを示す。

クリスマスが近付いてきた。クリスマスの出来事は、神の永遠の計画の一部として、神が人間の姿で私たちの間に住まわれたことを伝える。キリストは神の栄光の輝き、神の本質の完全な現れ。遠くにいる真の神がこの世界に現れたことを意味する。この歴史の中でただ一度だけ起きたクリスマスによって、キリストは私たちのところに到来された。このキリストが光となりそれぞれの道を照らされる。そしてなによりもこのキリストは救い主である。この救いは私たちの罪を清めるために自ら犠牲となるという仕方で提供された救い。

本日の聖句には、キリストが御子であることが強調されている。キリストを言い表す言葉は他にもたくさんある。その中でも特に御子という言葉は、父なる神に対する関係性を示し、イエス・キリストが御子としての役割を果たし、私たちの罪の赦しを可能にしたことを表している。キリストの十字架による犠牲は、罪の赦しをもたらし、これにより私たちは新しい創造と救いを経験する。それは、私たちが神の子となるこの関係性の創造である。

また、キリストは天使たちよりも優れた存在であることが明かされている。この当時、ヘブライ人への手紙の読者の中でこの天使達に対する誤解があったのだろう。天使とは神に仕える存在であり、キリストは真の神。そうであれば、キリストはより高いお方である。クリスマスの物語には幼子キリストが登場する。そのキリストはただの子供ではなく、天使よりも優れた御言葉、神の究極的な啓示。遠くの神がご自分を明らかにされたことの証拠。この方は天地創造の前から神と共におられ、そしてキリストの言葉は万物を支えている。キリストを受け入れる時、私たちは確固たる人生の土台を手にする。私たちの人生の中で不安定さにもかかわらず、安心と希望をもたらす。

このクリスマス、私たちはキリストの光を心に迎え入れ、彼がもたらす真の平和と喜びを受け入れよう。私たちの人生における支えが何であるかを再認識し、神の言葉の力を信じて歩もう。