2022年07月24日「神の国を求めて」

御言葉に聞くこと。祈ること。この両者が私たちが生きる時に大切なこと。これは、息を吸うことと吐くことに例えられてきた。私たちが健康的に歩むためにはきちんとした呼吸が大切。どうように、祈ることが大切。私たちが祈りを体得するためにイエス・キリストは祈りを教えてくださった。それが主の祈りである。この主の祈りの中で、本日はご一緒に「御国が来ますように」。10節のこの祈りをご一緒に味わいたいのである。

　この御国が来ますようにというのは「あなたの御国」という意味。つまり、誰かの国がきますようにという祈り。あなたは、これは神のこと。つまり、神の国がきますようにと、そう祈るようにとイエス・キリストは言われた。

　神の国。これは何か特定の国家のことではない。それは、神の御支配が及ぶところ。神が神とされているところ。神が治めておられるところ。それが神の国なのである。この神の御支配、神の国を神が私たちに与えてくださる。国とはとても、地上的であり、現実的。私たちの人生から切っても切り離せない。私たちはどこかの国に属している。しかし、私たちはまた、神の国の住人でもある。この神の国をもたらしてくださったのはイエス・キリスト、この人なのである。

　イエス・キリストとは何をしたのだろうか。何をもたらしたのだろうか。色々な答えがある。もし、この問に聖書に忠実に答えるのだとすれば、イエス・キリスト、このお方は神の国をもたらした。そのようにいうことができるだろう。

　イエス・キリストは、救い主としてお働きを始めたとき、このようにいわれた。「 イエスは、「悔い改めよ。天の国は近づいた」と言って、宣べ伝え始められた」（マタイ４：１７）。天の国とは神の国のこと。この神の国はキリストの到来によって近づいた。しかし、まだ完全にはきていない。もっと近くに来ますように。そのように主イエスは祈るように命じられた。

　そしてイエスは言われた。「 何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい」。

まず、神の国をもとめなさい。まず、といわれている。これを第一と、最初のものとせよ、というのである。神の国、つまり神の御支配。この神の支配をあなたの中での第一とせよ、というのである。どうして、イエス・キリストはこのようにいわれたのだろうか。それは、神を第一にする。これが私たちにとって、もっとも幸せだからである。幸いだからである。

　私たちは何かを第一とする。それは自分かもしれない。他人かもしれない。何か具体的なものかもしれない。目に見えないけど、確かにあるもの。名誉とか尊敬とかそういうものかもしれない。しかし、まず、神を第一にせよ。神を自分の中に迎えいれなさい。そのように主イエスは言われたのである。

　これは時間のかかること。自らとの戦いである。自分の中に神の国がきますようにと祈りたい。また、この世界にも神の国がきますようにと祈る。それはこの世界に、この私に平安が訪れること。一人一人の人生に御国がきますように。