2025年06月15日「心を一つにして祈る」
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心を一つにして祈る
- 日付
- 説教
- 金原堅二 牧師
- 聖書
使徒言行録 4章23節~31節
聖書の言葉
23さて二人は、釈放されると仲間のところへ行き、祭司長たちや長老たちの言ったことを残らず話した。 24これを聞いた人たちは心を一つにし、神に向かって声をあげて言った。「主よ、あなたは天と地と海と、そして、そこにあるすべてのものを造られた方です。 25あなたの僕であり、また、わたしたちの父であるダビデの口を通し、あなたは聖霊によってこうお告げになりました。
『なぜ、異邦人は騒ぎ立ち、
諸国の民はむなしいことを企てるのか。
26地上の王たちはこぞって立ち上がり、
指導者たちは団結して、
主とそのメシアに逆らう。』
27事実、この都でヘロデとポンティオ・ピラトは、異邦人やイスラエルの民と一緒になって、あなたが油を注がれた聖なる僕イエスに逆らいました。 28そして、実現するようにと御手と御心によってあらかじめ定められていたことを、すべて行ったのです。 29主よ、今こそ彼らの脅しに目を留め、あなたの僕たちが、思い切って大胆に御言葉を語ることができるようにしてください。 30どうか、御手を伸ばし聖なる僕イエスの名によって、病気がいやされ、しるしと不思議な業が行われるようにしてください。」 31祈りが終わると、一同の集まっていた場所が揺れ動き、皆、聖霊に満たされて、大胆に神の言葉を語りだした。使徒言行録 4章23節~31節
メッセージ
ペトロたちは釈放されてすぐに仲間たちのところへ行きました。そこで、彼らが見聞きしたことが、教会に連なるすべての人たちに共有されたのでした。このように、ペトロたちの伝道の働きはその個人に留まることなく、教会の全体で共有され、心を一つにして祈るところで前に進んでいったわけです。
このように、伝道の働きは教会の業であり、教会の人たちが皆で担い、共有されるべきものです。その最前線に立っているのは使徒たちであったとしても、背後にいる人たちもまた、そのことを覚え、祈り、支えることを通してこの働きに参加しているのです。私たちの伝道も同じです。最前線に立つのが一人の個人であったとしても、その背後に教会の祈りがあり、支えがあります。
このことは、私たちがそれぞれの場所で、それぞれが関わっている家族や友人にキリストを証しする場合にも言えることです。皆様がそれぞれ生活している場で、隣人に証しをしたいと願う時、時にはそこに一人で立っているような感覚になることがあるかもしれません。けれども、私たちはその喜びも困難も分かち合い、共に祈ることができます。その人の救いのために互いに分かち合い、助け合い、支え合うことができます。
また、海外宣教に仕える宣教師を支える働きもそうでしょう。現地で体験した喜びも困難も、共に分かち合うことで、互いに祈り、支えることができます。今週、同労会ニュースの最終号を発送いたしますけれども、私たちはガンビア宣教についてその労苦を共に担い、祈り、支え合ってきました。またニュースを通して全国にいる信仰者たちと共に祈ってきました。そのように心を一つにして祈るところで、主の働きが前進していくことを深く心に覚えたいと思うのです。たとえ自分では体を動かして何かをすることができなくても、祈りによって福音宣教の働きに参加することができますし、そういう祈りが、実際に働きを担う人たちを力づけ、支えるのです。心を一つにして祈る。私たちもそのようにして主に仕える共同体であり続けたいと願います。そこで、福音の実りを見る時に、私たちもまた「主が確かに生きておられる、主がそこにいて、語りかけておられる」という、祈りに対する確かな応答を仰ぎ見ることになるはずです。
初代教会の人たちは、御言葉を見つめ、主に向かって祈り求めるところで、大胆に語ることへと導かれていきました。指導者たちに「イエスの名によって語るな」と脅されて、恐怖を抱くところもあったかもしれませんが、主の力に信頼したのです。人間の脅しよりも、はるかに力あるお方がおられる!このお方を前にしては、この世のどんな力が襲いかかってきても、神様に笑い飛ばされる(詩編2編)ようなものに過ぎない!この確信が、私たちを大胆にさせます。
天と地と海と、そしてそこにあるすべてのものをお造りになったお方。このお方が生きておられる。このお方が働いておられる。私たちも、この力ある神様を、そしてその独り子イエス・キリストを大胆に証ししたいと願います。