2023年12月24日「クリスマスの贈り物」
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クリスマスの贈り物
- 日付
- 説教
- 金原堅二 牧師
- 聖書
ヨハネによる福音書 3章16節~21節
聖書の言葉
16神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。
17神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。
18御子を信じる者は裁かれない。信じない者は既に裁かれている。神の独り子の名を信じていないからである。
19光が世に来たのに、人々はその行いが悪いので、光よりも闇の方を好んだ。それが、もう裁きになっている。
20悪を行う者は皆、光を憎み、その行いが明るみに出されるのを恐れて、光の方に来ないからである。
21しかし、真理を行う者は光の方に来る。その行いが神に導かれてなされたということが、明らかになるために。」
ヨハネによる福音書 3章16節~21節
メッセージ
クリスマスは特別な日です。クリスマスとはイエス・キリストがお生まれになったことを記念して喜び祝う日です。
なぜキリスト教会がイエスのご降誕を特別に祝うのかと言うと、私たちはこのイエス・キリストこそ、私たちに命の祝福をもたらす方だと信じているからです。
「独り子」とはイエス・キリストのことです。神様は、私たちを愛するその愛のゆえに、ご自分の独り子であるイエスを与えてくださった。「神の独り子」「神の御子」イエスを与えることによって、神様の私たちに対する愛が明らかになった、というのです。
私たちも、愛している人には喜んで贈り物をすると思います。クリスマスはまさに、多くの人が誰かに贈り物をするひとときでしょう。プレゼントそのものも嬉しいかもしれませんが、相手が心を込めて「喜んで欲しい」という思いをもって選んだものであったならば、それがどんなものであれ、贈る人の気持ちを受け取って「嬉しい」と感じるものではないでしょうか。
神様の、私たち人間に対する思いは、2000年よりも遥か昔から一貫していました。それが、旧約聖書の御言葉に収められています。イザヤ書43章4節に、こんな言葉があります。
「わたしの目にあなたは価高く、貴く わたしはあなたを愛し、あなたの身代わりとして人を与え 国々をあなたの魂の代わりとする」。
私の目にあなたは価値があって、尊い。私はあなたを愛している。だから、あなたの身代わりとして人を与える!…神様は、イエス誕生の遥か昔から、私たちに対してそのように語りかけておられたのです。
何かの価値というものは、見る人によって変わります。神様の目から見ると、私たちのひとりひとりは価値があって尊い。私たちが生まれる前からずっと私たちのことを愛して愛してやまなかった。いなくなってよい人など誰もいない。だから神様は、独り子を世に与えてでも、あなたを買い取るのだと言われるのです。これが、神様の、私たちに対する気持ち、私たちに向けられた眼差しです。その、神様の思いが肉体をとって人の姿になって生まれたのが、イエス・キリストに他ならないのです。神様は、私たちを愛するその愛ゆえに、ご自分の独り子イエス・キリストをプレゼントとして私たちに差し出してくださったのです。
ですから、イエスを差し出す、その行為そのものに、神様の思いが込められている。このように、神様はご自分の愛を積極的に現してくださるお方なのです。「神は、世を愛された」と言われていますように、神様はこの世界とそこに住む私たちに対して、深い関心を寄せておられます。関心を寄せておられるからこそ、私たちへとその身を乗り出さずにはおられませんでした。そして、ついにはその思いが果実を結んで、イエスを贈るという仕方で、その愛を現してくださったのです。