月報巻頭言 Vol16「子らが神に信頼を置くため②」

月報巻頭言 Vol16「子らが神に信頼を置くため②」

西谷教会では月に一度「月報」を発行しています。 通年テーマは「主にある喜びと感謝に満たされて語り継ぐ」 第16回目の副題は「子らが神に信頼を置くため②」です。

先月、詩編78編を繰り返し読みながら、
私はどこかで子のことを信頼していない自分に気付かされた、ということを申し上げました。
そしてその理由は、私自身が自分の両親から感じていたところの思いでもありました。
もう少しこのことをしばらく掘り下げて考えつつ、
また出来れば苦しいところを包み隠さずにお伝えできればと思っています。

さて家庭内伝道に励む、ということをどのように考えて捉えるか。
やはりこれは新たに始まる開拓伝道なのだという捉え方をする以外にはないと私は思っています。
なにを伝えるのか。
どう伝えるのか。
伝える相手の年齢、これまでの状況など、それ相応の祈りを伴う準備が必要です。
そして改めてそこには伝える側の召命感が欠かせません。
そしてその召命感こそ、神がその伝えようとしておられる方を招かれている。
そのことに対する信頼です。
ある意味ではそれがすべてだ、と言っても過言ではないくらいです。

さて、ここまで書いてみて実に言うは易しだな、とも思っています。
私はその点で未だ未信徒家族を得て、
皆さまと共にこの苦しみを皆さまと共に出来ていることを主に感謝しています。
この実に御し難い心の中にあるザワザワしたものをどう表現すればいいでしょうね。

そのような心持ちの中、今、私は主日のご奉仕を終えたのちに、
可能な限り、父母が残してくれた実家で住み暮らす子ども達と
過ごすということをしています。
これは先輩教師の方々から頂いた助言としての、
受洗してまもない妻への配慮ということがひとつ、
もう一つは家庭内伝道ということがあります。
若い彼らは私の目から見ると、気になることも多くあります。
そして聖書には彼らに今必要なことが書かれている。
故に伝えたいという気持ちが先に立ちます。
今私はこの気持ちとひたすらに戦って、
ただ話しを聞いて祈ることに留めることにしました。
なぜなら伝えたいのは私であり、
私の言いたいこと、
私の教えたいこと。
すべて私のタイミングなのですね。
福音の皮をかぶったやかましいシンバルです。
このような状態で福音が届けられるとは到底思えません。

悩みに悩みまして、初心に戻ろうと思い、
手元に「子どもと親のカテキズム」がありましたので、
開いてみました。
すると問1にはこのように書かれていました。

問1 私たちにとって一番大切なことは何ですか
答  神さまの子どもとして、神さまと共に歩むことです。

この問いを通して、私は子たちと共に歩もうとしていない自分に気付かされました。
また、子は子なりに懸命に歩んでいることを思わされました。
その子は神さまがお預けくださった子たちです。
その愛する子たちが共に歩んでいないのなら、
神さまご自身がどれほどの痛みをおぼえてくださっているでしょうか。
その痛みに気付かず、私たちが向き合っている問い。
それは私たちにとって一番大切なことを、
私たち自身の力で教えられるかということです。
神の痛みを無視して、
親としての私はどうにか自分の力で教えたい、と願っているのですね。
むしろ子たちには御心ではなく
親のエゴが伝わってしまっているのだと思います。
改めて私たちは今、子としてどうあるべきなのかを
虚心にカテキズムからも学び直してみるべきかもしれません。

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