月報巻頭言 Vol.10「決して忘れず守るために① 」

月報巻頭言 Vol.10「決して忘れず守るために① 」

西谷教会では月に一度「月報」を発行しています。 通年テーマは「主にある喜びと感謝に満たされて語り継ぐ」 第10回目の副題は「決して忘れず守るために① 」です。

これまでどのように信仰が継承されたのかをお話しいたしました。
次にお話しするのは「私の目に映った父母の信仰」についてです。
このことに心を向けていくにあたって
詩編78:7のみ言葉「子らが神に信頼を置き/神の御業を決して忘れず/その戒めを守るために」から導かれたいと願っています。
ここでお話しするのは、あくまで子の目に映った父母の信仰者としての姿についてです。
私が調べ、また見聞きした範囲のこと、また召命が与えられ、
妻にも信仰が与えられた時のことを数回にわたって書き記してみたいと思っています。

既に私の子ども時代の目に映った姿は、いくばくかのことをご紹介させて頂きました。
総じて申し上げるならば、信仰にある自由において生き、また生かされた父母でした。
二人とも特にそのしもべ性において、その今際の時まで徹底的であり、
また謙遜であったことが思い起こされます。
そこに私は改革派の保持する創造論、
すなわち神のよき創造にある喜びの姿を見ています。
そしてまた摂理の御業に常に謙遜であり、
キリストの愛をその生涯にわたって実践し続けた証しをも見て取っています。
その徹底性と謙遜さはどこから来たのか。
長く教会の交わりから離れることもあった父と母、ふたりの信仰を、
ただその深い憐れみから治め、保ってくださったのはまぎれもなく神でした。

同時に、それらが果たして純正なる改革派信仰、特にその教理教育からなされたのか。
そう問われると、正直首を傾げざるを得ません。
確証はありませんが、おそらく父母は改革派信仰を選択して伊丹教会を訪れたのではなく、
ただ主が父母をみ言葉を通して導かれた教会が
改革派信仰に立つ伊丹教会であったのだと思っています。
改革派の教理について私に語り継がれたことはほぼ皆無であったこと、
また「改革派とはこういう教会だ」という話を
聞かされたことが一度もなかったことから推察して、そう捉えています。
ですから信仰告白の際に大変困り、また戸惑いました。
その点において子の信仰を教育の点で保証していく責任にある父母を
残念ながら褒めることは出来ません。

ただ、そのことで改めて思わせられるのは、
礼拝と説教において働かれる主の御手の強さです。
私に継承された教え・戒めという点において、
特に父から受け継いだところが大きいように思っています。
父の信仰、いわば守ってきた戒めのルーツはどこにあったのか。
それは父方の祖父でした。
ただ、祖父はクリスチャンではなく信心深い仏壇職人でした。
山口の家は代々宮大工で、祖父はもともとそこで働く職人の一人であったそうです。
ただ、当時流行っていたスペイン風邪によって妻と子供をすべて亡くし、
女ばかりで跡継ぎのいなかった山口の家に婿養子で入ったと聞きました。
父曰く、祖父はその弟子に細工などを教える傍ら、
信心についての教えも説いていたそうで、父はその姿に憧れていたと聞きました。
また生前、祖父は句を読む人でした。
その中で父が最も愛したのが「ごくらくの みちはさびしい ひとりたび」という句でした。

生前、父はこの句の書かれた短冊を受け継ぎたいと申し出てくれました。
ただ、信仰告白を済ませ、
「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」との御言葉を信じる者として、
受け取れないと伝えました。
今思えば父の生涯は、この祖父が信心から遺した句と、
み言葉にある主イエスへの信仰とのはざまに生きた生涯でした。

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