西谷聖書通信2022年クリスマス号
西谷教会ではクリスマスやイースターに「西谷聖書通信」を地域の方々にお配りしています。 今回クリスマス号は、ルカ福音書からのショートメッセージです。
その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの晩をしていた。すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」(ルカによる福音書2章8節~12節、新共同訳)
西谷にある唯一のキリスト教会から “メリークリスマス”を申し上げます。皆さまとその大切な方々の上に、主イエス・キリストの喜びと平和がありますように。
今年のクリスマスは皆さまにとって、どのような日でしょうか。金曜日から学校園も休暇を迎え、イブが土曜日、クリスマスが日曜日ですから、ご家族で共に過ごされる方も多いのではないかと思っています。また少しずつ再開している様々なイベントに、少し身なりを整えて集われる。そのような方々もおられるのでしょう。大切な機会のひとつ一つが守られて、是非心から楽しんで頂きたいと願っています。
ただ、一方でお仕事をしなければならない方がおられます。また病気などで家族と離れて過ごさねばならなくなった方、受験を控えて勉強に励まないといけない方、また介護を担われている方々もおられます。この時節は周りが賑やかであればあるほど、自らが喜びや平和から自らが遠く離れているのかもと悲しく、また不安が募る時でもあります。
聖書に記されている世界で初めてのクリスマスはどうだったのでしょうか。そこには家族と離れて、夜通し働いていた羊飼いたちの姿が描かれています。当時の羊飼いたちは、預かった羊たちと共に暮らす日常を過ごしました。安全に守れてあたりまえ。失えば弁償をしないといけない厳しい仕事でした。自分のリズムではなく、常に羊たちが動けばそれに従って起き、羊たちが休めば自分たちも休む。そのように身なりも整わない常に不安定な日々を過ごしていました。羊のために、羊のリズムで懸命に働く羊飼いですが、昼間から寝ている姿を見て、定職にも就かずフラフラしている怠け者だと揶揄する人たちもいたのだそうです。
聖書は身なりや暮らしぶりの整った人たちではなく、そのような羊飼いたちに先ず天使を遣わし、世界で最初にクリスマスを祝うように招いたことを描いています。それは主イエス・キリストが決して一部の特別な人のために来られたのではなく、『民全体に与えられる大きな喜び』だと告げるためでした。聖書は羊飼いたちが神から招かれた当初、『非常に恐れた』ことを描いています。ただ、その恐れる羊飼いたちがその目で見た救い主イエスの姿とは、弱い赤子の姿で、かつ慣れ親しんだ飼い葉桶にスヤスヤと眠っておられる姿でした。その姿を見て、羊飼いたちは自分たちへ訪れた救いの本質を理解し、心からの喜びと安心をおぼえたのでした。
今年を振り返ると、世界中で平和という言葉からかけ離れた不安な出来事が実に多くありました。この先どうなるのかと不安にとらわれなかった方はおられないのだと思っています。そしてキリストの教会を訪れることも、なんだか怖いなと思われることでしょう。昨今の宗教がらみのニュースを見れば無理ないことです。ただ、キリストの教会は世を不安でとらえるためではなく、キリストと常に共にある平和を届けるためにあります。そして神はなにより喜びと平和から離れているのかなと悲しんでいる方、不安になられる方に、御子イエスの弱さをもって示された喜びと平和とを届けたい、と願っておられます。
どうか今年のクリスマスが、あなたとその大切な方々にとって、平和そのものであられる主イエス・キリストを迎える喜びの日でありますように心から祈っています。
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