2013.6.2.説教「美しいクリスチャン」崔 宰鉉先生(WEC派遣宣教師・神戸改革派神学校特別研修生)

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2013.6.2.説教「美しいクリスチャン」崔 宰鉉先生(WEC派遣宣教師・神戸改革派神学校特別研修生)

聖書:ヨハネによる福音書18 15~27

【ペトロの否認】

15 シモン・ペトロともう一人の弟子は、イエスに従った。この弟子は大祭司の知り合いだったので、イエスと一緒に大祭司の屋敷の中庭に入ったが、16 ペトロは門の外に立っていた。大祭司の知り合いである、そのもう一人の弟子は、出て来て門番の女に話し、ペトロを中に入れた。17 門番の女中はペトロに言った。「あなたも、あの人の弟子の一人ではありませんか。」ペトロは、「違う」と言った。18 僕や下役たちは、寒かったので炭火をおこし、そこに立って火にあたっていた。ペトロも彼らと一緒に立って、火にあたっていた。

【大祭司、イエスを尋問する】

19 大祭司はイエスに弟子のことや教えについて尋ねた。

20 イエスは答えられた。「わたしは、世に向かって公然と話した。わたしはいつも、ユダヤ人が皆集まる会堂や神殿の境内で教えた。ひそかに話したことは何もない。

21 なぜ、わたしを尋問するのか。わたしが何を話したかは、それを聞いた人々に尋ねるがよい。その人々がわたしの話したことを知っている。」

22 イエスがこう言われると、そばにいた下役の一人が、「大祭司に向かって、そんな返事のしかたがあるか」と言って、イエスを平手で打った。

23 イエスは答えられた。「何か悪いことをわたしが言ったのなら、その悪いところを証明しなさい。正しいことを言ったのなら、なぜわたしを打つのか。」

24 アンナスは、イエスを縛ったまま、大祭司カイアファのもとに送った。

ペトロ、重ねてイエスを知らないと言う】

25 シモン・ペトロは立って火にあたっていた。人々が、「お前もあの男の弟子の一人ではないのか」と言うと、ペトロは打ち消して、「違う」と言った。

26 大祭司の僕の一人で、ペトロに片方の耳を切り落とされた人の身内の者が言った。「園であの男と一緒にいるのを、わたしに見られたではないか。」

27 ペトロは、再び打ち消した。するとすぐ、鶏が鳴いた。

 

(説教要約 文責近藤)


【美しい被造物】

日本に来て4年目です。私たちの住む日本は四季の美しさがあります。私は中でも秋が好きです。何故かと言うと秋の紅葉が美しいからです。落ち葉が美しいです。それが果たした美しさです。収穫が終わると落葉しやがて腐ります。しかし落ち葉のおかげで新しい芽を出します。それは美しいです。

 

カマキリの例ですが、オスはメスに食い殺されます。メスはそれによって新しい命を産みます。カマキリのオスの死は美しいです。

動物の親たちは子供の餌の為に本能的に働きます。それは美しいです。

植物も昆虫も動物も人間も同じです。親は子供の命の為に生きます。これは美しいことです。

 

主イエスを信じる者、クリスチャンは美しいと言われます。ではどのように生きるクリスチャンが美しいでしょうか。以下に美しいクリスチャンを3つの点にまとめます。

 

1、常にキリストに頼る人は美しい。

 

今日の18章25~27節

25 『シモン・ペトロは立って火にあたっていた。人々が、「お前もあの男の弟子の一人ではないのか」と言うと、ペトロは打ち消して、「違う」と言った。26 大祭司の僕の一人で、ペトロに片方の耳を切り落とされた人の身内の者が言った。「園であの男と一緒にいるのを、わたしに見られたではないか。」27 ペトロは、再び打ち消した。するとすぐ、鶏が鳴いた』。

 

【捕えられる前のペトロ】

ペトロは捕えられる前はどんなことがあっても主イエスに従いますと言いました。

 

マタイ福音書2633節『するとペトロが、「たとえ、みんながあなたにつまずいても、わたしは決してつまずきません」と言った』。

 

もう一か所はマルコによる福音書

1431『ペテロは力をこめて言った、「たといあなたと一緒に死なねばならなくなっても、あなたを知らないなどとは、決して申しません」。』。

 

最後にもう一か所、

ヨハネによる福音書1337 『ペトロは言った。「主よ、なぜ今ついて行けないのですか。あなたのためなら命を捨てます」』。

 

ペトロは口先だけで言った訳ではありません。ペトロはイエスが捕えられようとしたとき剣をとり大祭司の弟子の者に切りかかりその耳を切りました。

 

【ペトロの否認】

ペトロは主イエスの奇跡を体験しました。主は嵐を鎮めたし病人を癒した。そのようなペトロにとって主は全知全能の人でしたが、その主が捕えられて大祭司の裁きを受けている。それはペトロの期待した主イエスではなかったので彼は失望したのです。

 

25節『人々が、「お前もあの男の弟子の一人ではないのか」と言うと、ペトロは打ち消して、「違う」と言った』。

 

また26節以下『 大祭司の僕の一人で、ペトロに片方の耳を切り落とされた人の身内の者が言った。「園であの男と一緒にいるのを、わたしに見られたではないか。」

27 ペトロは、再び打ち消した。するとすぐ、鶏が鳴いた。』

 

ペトロは主を呪いさえしました、マタイによる福音書26

74 『そのとき、ペトロは呪いの言葉さえ口にしながら、「そんな人は知らない」と誓い始めた。するとすぐ、鶏が鳴いた』。

 

勇敢だったペトロがこうなった理由は絶望の後ろに居られる神様を見ることが出来なかったからです。

 

残念ながらペトロは自分の命を守るため主を裏切ったばかりか嘆かわしい記録を残しました。

 

平穏な時には誰も裏切るようなことはしません。しかし自らが絶望的な決定的状況に追い込まれると試され、その瞬間に裏切るのです。

 

美しいクリスチャンは信仰の基礎を固くするために毎主日神様を礼拝します。そうでないと決定的瞬間に主を否む可能性があります。

 

2、美しいクリスチャンは心ひそかに不義を行わない

 

【大祭司の知り合いの主の弟子】

今日読んだ聖書の箇所にはペテロより悪い主の弟子も登場します。ペトロより悪い行動をとった人です。15節以下を見ましょう。

 

15 シモン・ペトロともう一人の弟子は、イエスに従った。この弟子は大祭司の知り合いだったので、イエスと一緒に大祭司の屋敷の中庭に入ったが、16 ペトロは門の外に立っていた。大祭司の知り合いである、そのもう一人の弟子は、出て来て門番の女に話し、ペトロを中に入れた』。

 

ここにペトロともう一人の弟子がいました。もう一人の弟子の名前は記されていませんが彼は大祭司の知り合いでした。彼は大祭司と親しいので堂々と家に入れたのです。そして門番の女中に話してペトロを中にいれました。ペトロが大祭司の家に入った途端、女中はペトロに17節「あなたも、あの人の弟子の一人ではありませんか」と言っていますが、ここで女中はこのもう一人の弟子には何も言ってません。彼は表向きは主の弟子でしたが裏では大祭司と内通していた。この弟子は現実的な利益を得ていましたが神様の前では認められませんでした。

 

私たちも教会の外ではこの弟子のように不義な暮らしをしていませんか。

日本には1%のクリスチャンがいます。韓国は30%、中国にも沢山のクリスチャンがいます。ヨーロッパにはもっといます。それなのにこの世は何故わるくなるのでしょうか。世の闇がなくならないのはその不義を行った弟子のようなクリスチャンが多いからではありませんか。

 

野望ambitionという言葉は二つの意思を持つという言葉に由来します。野望とは神の方に向かない意思をもった人です。こういう人は神の前に罪人です。美しいクリスチャンは不利益を蒙っても荒海のような困難にあっても絶対に不義を行いません。

 

3、      美しいクリスチャンとは御言葉を聞いて悔い改める人

 

【主に対する暴力】

22節に愚かな人が書かれています。『 イエスがこう言われると、そばにいた下役の一人が、「大祭司に向かって、そんな返事のしかたがあるか」と言って、イエスを平手で打った』。

 

下役が平手で打ったことは主に対する暴力でした。彼はそのことを全く悔い改めていません。その下役は罪が何か分からないので悔い改められませんでした。

 

しかしペトロは悔改めました。その態度を見ましょう。

ペトロも三度主イエスを否認し最後には主を呪いさえしました。

 

ペトロも主に暴力をふるいました。それは舌の暴力でした。誰の罪がより主を傷つけるのでしょうか。わたしはペトロの方が主をより傷つけたと思います。

 

【悔い改めるペトロ】

しかし下役とペトロの違いは明らかです。

 

マタイによる福音書2675 『ペトロは、「鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう」と言われたイエスの言葉を思い出した。そして外に出て、激しく泣いた』。

 

ペトロは御言葉を聞いて悔い改めの涙を激しく流したが、下役は悔改めを知りません。

ペトロを悔い改めさせたのは鶏の声を聴いたからで、「鶏が鳴く前に三度私を知らない」と言う主イエスのお言葉を思い起こして激しく涙したのです。

 

皆さん日々私たちが御言葉を聞く理由はなんでしょうか。御言葉がないならクリスチャンとして悔い改めることが出来ません。

 

神様の御言葉である聖書を知らない人は神の御前で真に悔い改めることがありません。美しいクリスチャンとは悔い改めることの出来る人です。

 

私たちの特権は御言葉によって悔い改めることが出来ることです。

 

【ホセ・カレーラス】

1987年白血病で倒れたホセ・カレーラスという声楽家がいました。世界の三大声楽家の一人と言われます。

彼はその名声を守るため絶対にしないことがありました。煙草を吸わないし、また煙草を吸う人のそばにも行かなかった。逆に毎日することがありました。それは毎日30分発声練習をすることでした。数年前に韓国で歌いました。4千人が彼の素晴らしい歌声に歓声をあげました。アンコール曲を歌った後で彼は声楽家として守るべきこととするべきでないことを話しました。

 

わたしたちクリスチャンが毎日するべきことは何か。毎日聖書を読んで悔い改めることではないか。そうすれば主はあなたを一番美しいクリスチャンと言われます。

 

心ひそかに不義を行わず、日々御言葉に聞き、罪を悔い改めるなら美しいクリスチャンと言ってくださいます。神様はそのような素晴らしい恵みと愛を止めどなく注いでくださいます。(おわり)

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2013年06月03日 | カテゴリー: ヨハネによる福音書 , 新約聖書

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