【聖餐式】

実は、今朝、私達もここで大きな family reunionが開かれ、会った事もない兄弟姉妹と交わりが出来ます。と言うのは、間もなく私達は聖餐式を通して神様の大きな家族、つまり、全世界のキリスト者が霊に於いて集まってまいります。西谷伝道所で聖餐式を行う時、私達だけではなく、神様の御霊に於いて、全世界のキリスト者もイエス・キリストの聖餐を一緒に預（あず）かります。聖餐式には、キリスト者が世界何処にいても、同じパンと同じ杯を頂きます。

理由はそのパンと杯は私達の為に犠牲（いけにえ）とされたイエス・キリストの体と血を現します。そして、そのキリストの体は一つしかありませんので、聖餐を頂く時、至る所にいるキリスト者も霊に於いて共に参加します。使徒パウロは今日のテキストにこのように書きました。「パンは一つだから、私達は大勢でも一つの体です。皆が一つのパンを分けて食べるからです。」（コリントの信徒への手紙一１０章１５−１７

【西谷伝道所と世界教会は一つ】

間もなくこの群れで聖餐式に預かります。大きな群れではありませんが、御霊にあって世界中のキリスト者も私達と共に聖餐を頂く事を覚えると私達は大きな群れ、大家族になります。アフリカ人も中国人もロシア人もヨーロッパ人も、全世界から神様の民が私達と共に集まって来ます。そして同じ食卓でパンと杯を頂きます。誠に、素晴らしい集まりが出来ます。今朝、聖餐を受ける時、その大切な事を忘れないで下さい。私達と一緒に十億人以上の兄弟姉妹がイエス様の聖餐を共に頂きます。多くの兄弟姉妹の参加は非常に良い励ましとなります。

【国籍・民族を超えて】

また、私達が世界中のキリスト者と共に聖餐の一つのパンと杯を頂くと、この世に重要な証を立てます。つまり、国籍や文化や聖別や階級などがキリストにある兄弟姉妹を切り分けてしまう事が出来ません。キリスト者皆はイエス・キリストの一つのパンと一つの杯で一緒に養われた故に、この世の事で兄弟姉妹を引き離せられません。この世の中に人間と人間の間を裂く事が沢山あります。「私はアメリカ人、私は日本人、私は中国人、僕は男の人、私は名門を出たから、彼は学歴がない、私はお金がある、彼はない」など人はいつも何処かに線を書こうとします。そうゆう事は大部分、敵を作る元になるので、本当の平和はなかなか難しいです。しかし、私達キリスト者は使徒パウロと一緒にこう宣言します。

「そこではもはや、ユダヤ人もギリシア人もなく、奴隷も自由な身分の者もなく、男も女もありません。あなたがたは皆、キリスト・イエスにおいて一つだからです。（ガラテヤの信徒への手紙３章２８）

【キリスト・イエスの一つのからだ】

キリスト者皆はイエス・キリストから新しい命を頂き、その新しい命が私達の一致を保証します。すなわち、キリスト者達の命は同じ源があるから、皆は主にある兄弟姉妹になります。聖餐式にその事が教えられています。

【新しい家族】

よく考えてみれば、その事は私達を驚かされると思います。つまり、遠い国の全く会った事がないキリスト者が私達の主にある兄弟姉妹であり、私達と大事な共通点があります。例えば、ロシアの信者は文化が随分違って言葉も通じません。私達が彼等の生活は想像し難いです。それにも関わらず、そのキリスト者は私達の兄弟です。同じ救い主があるから、ある意味では隣に住んでいる毎日接する者よりも近いのです。キリスト者はイエス様によって新しい家族に入れられ、その家族の一致を忘れてはいけません。

【互いに相手を自分よりも優れた者と考え】

特に、私たち西谷伝道所でも主にあって一つになることは大事であります。その一致が今まであったので、今日まで来られたと思います。さらに、これからもっと成長して行こうとするとき、主にあって心を一つにして祈り、確かな信仰を持って歩んでいきたいです。フィリピの信徒への手紙にこのように記されています。「何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え、めいめい自分の事だけでなく、他人の事にも注意を払いなさい。それはキリスト・イエスにもみなれるものです。」（２：４−５）

【父なる神と主イエスと弟子たちの一致】

イエス・キリストにとって、御自分の弟子の一致は非常に大切でした。十字架に掛けられるすぐ前に私達の為に主はこのように祈られました。

「彼等の為だけでなく、彼等の言葉によって私を信じる人々の為にも、お願いします。父よ、あなたが私の内におられ、私があなたの内にいるように、全ての人を一つにして下さい。彼等も私達の内にいるようにして下さい。そうすれば、世は、あなたが私をお遣わしになった事を、信じるようになります。」（ヨハネによる福音書１７：２０−２１）

【キリスト者の完全な一致】

主の御心は、私達の一致です。その一致は心の一致と愛の一致と目的の一致、つまり完全な一致であります。聖餐式を通して私達はイエス・キリストが下さった一致を新たに認め合い、主の助けで教会の生活にそれを現します。そして、周りの人々がキリスト者の不思議な一致を見たら、主イエスを信じるようになります。つまり、キリスト者の一致は大事な証です。

【讃美歌４１９】

讃美歌を開いて４１９番を見て下さい。その讃美歌の歌詞はキリスト者の一致をよく表現します。その歌詞を読ませて頂きます。

主イエスにありては世の国民（くにたみ）、

東と西とのへだてぞなき。

誠の心を結び合わす

救いのみ力いともつよし。

親しみむつべや世の国人、

ひとしくみ神の愛子（まなこ）なれば。

東と西との民もいまは、

主イエスによりてぞ、結ばれける。

【私たちは大勢でも一つの体】

間もなく神様の大きな家族として私達は聖餐式の恵みを預かろうとします。距離的に近くても遠くても主にある兄弟姉妹は、共にイエス・キリストの一つの体と一つの杯を頂きましょう。誠に「パンは一つだから、私達は大勢でも一つの体です。皆が一つのパンを分けて食べるからです。」（コリント信徒への手紙一１０章１７）（おわり）