「何をしてほしいのか」ウイリアム・モーア2010.2.28
マルコによる福音書10章32−45
◆イエス、三度自分の死と復活を予告する
32:一行がエルサレムへ上って行く途中、イエスは先頭に立って進んで行かれた。それを見て、弟子たちは驚き、従う者たちは恐れた。イエスは再び十二人を呼び寄せて、自分の身に起ころうとしていることを話し始められた。33:「今、わたしたちはエルサレムへ上って行く。人の子は祭司長たちや律法学者たちに引き渡される。彼らは死刑を宣告して異邦人に引き渡す。34:異邦人は人の子を侮辱し、唾をかけ、鞭打ったうえで殺す。そして、人の子は三日の後に復活する。」
◆ヤコブとヨハネの願い
35:ゼベダイの子ヤコブとヨハネが進み出て、イエスに言った。「先生、お願いすることをかなえていただきたいのですが。」36:イエスが、「何をしてほしいのか」と言われると、37:二人は言った。「栄光をお受けになるとき、わたしどもの一人をあなたの右に、もう一人を左に座らせてください。」38:イエスは言われた。「あなたがたは、自分が何を願っているか、分かっていない。このわたしが飲む杯を飲み、このわたしが受ける洗礼を受けることができるか。」39:彼らが、「できます」と言うと、イエスは言われた。「確かに、あなたがたはわたしが飲む杯を飲み、わたしが受ける洗礼を受けることになる。40:しかし、わたしの右や左にだれが座るかは、わたしの決めることではない。それは、定められた人々に許されるのだ。」
41:ほかの十人の者はこれを聞いて、ヤコブとヨハネのことで腹を立て始めた。42:そこで、イエスは一同を呼び寄せて言われた。「あなたがたも知っているように、異邦人の間では、支配者と見なされている人々が民を支配し、偉い人たちが権力を振るっている。43:しかし、あなたがたの間では、そうではない。あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、44:いちばん上になりたい者は、すべての人の僕になりなさい。45:人の子は仕えられるためではなく仕えるために、また、多くの人の身代金として自分の命を献げるために来たのである。」
【理想的な宗教とは?】
もし理想的な宗教を作り上げるとしたら、どのようなものに作り上げれば良いのでしょうか。ちょっと一緒に考えて見て下さい。その理想的な宗教はどう言う形を取りますか。例えば、その神はどのような神なのですか。そして、その神は信者の為にどう言う事をなさるのですか。また、信者に対して、その神の期待は何でしょうか。私達が理想的な宗教を作るとしたら、どのようなものが出来上がって来るのでしょうか。
「あなたがたはわたしを何者だと言うのか」ウイリアム・モーア2010.2.21
マルコによる福音書8章27−9章1
◆ペトロ、信仰を言い表す
27:イエスは、弟子たちとフィリポ・カイサリア地方の方々の村にお出かけになった。その途中、弟子たちに、「人々は、わたしのことを何者だと言っているか」と言われた。28:弟子たちは言った。「『洗礼者ヨハネだ』と言っています。ほかに、『エリヤだ』と言う人も、『預言者の一人だ』と言う人もいます。」29:そこでイエスがお尋ねになった。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」ペトロが答えた。「あなたは、メシアです。」30:するとイエスは、御自分のことをだれにも話さないようにと弟子たちを戒められた。
◆イエス、死と復活を予告する
31:それからイエスは、人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日の後に復活することになっている、と弟子たちに教え始められた。32:しかも、そのことをはっきりとお話しになった。すると、ペトロはイエスをわきへお連れして、いさめ始めた。33:イエスは振り返って、弟子たちを見ながら、ペトロを叱って言われた。「サタン、引き下がれ。あなたは神のことを思わず、人間のことを思っている。」34:それから、群衆を弟子たちと共に呼び寄せて言われた。「わたしの後に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。35:自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのため、また福音のために命を失う者は、それを救うのである。 36:人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。37:自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。 38:神に背いたこの罪深い時代に、わたしとわたしの言葉を恥じる者は、人の子もまた、父の栄光に輝いて聖なる天使たちと共に来るときに、その者を恥じる。」9章1:また、イエスは言われた。「はっきり言っておく。ここに一緒にいる人々の中には、神の国が力にあふれて現れるのを見るまでは、決して死なない者がいる。」
【レント・受難節・四旬節】
今日、私達はレント、すなわち受難節を迎えています。キリスト教の暦年の中でレントは重要な役割を果たします。それは我々の救い主イエス・キリストの受難の意味と必要性を新たに悟る事です。私達の信仰、私達の永遠の救いは主イエスの十字架の贖い死に基づいていますので、常にその最も重要な出来事を覚え感謝すべきです。そうしますと、4月の第一「主の日」のイースター、即ちイエス・キリストの復活を大きな喜びを持って心から祝う事が出来ます。考えて見ますと、主の受難がなければ喜びの復活もなかったのです。ですから、私達は先週の水曜日から40日間、受難週が始まるまでの日の間、この40日間私達は主イエス・キリストの受難と復活を覚え、敬虔に過ごす時節であります。
「無常の時代に住むための信仰(3):神の国と神の義を求めよ」ウイリアム・モーア2010.2.14
マタイによる福音書6:25−34◆思い悩むな
25:「だから、言っておく。自分の命のことで何を食べようか何を飲もうかと、また自分の体のことで何を着ようかと思い悩むな。命は食べ物よりも大切であり、体は衣服よりも大切ではないか。26:空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。27:あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか。28:なぜ、衣服のことで思い悩むのか。野の花がどのように育つのか、注意して見なさい。働きもせず、紡ぎもしない。29:しかし、言っておく。栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。30:今日は生えていて、明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、神はこのように装ってくださる。まして、あなたがたにはなおさらのことではないか、信仰の薄い者たちよ。
31:だから、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。32:それはみな、異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存じである。33:何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。34:だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」
【思い起こす】
私達はこのところ「無常の時代に住むための信仰」を学んで来ました。先週、キリスト者にとって「思い起こす」ことの重要性を聖書から学びました。信仰に於いて私達の先祖と同じように、過去にある神の御業と恵みを常に思い起こさなければなりません。特に現在の無常の時代、いたるところに激しい変化の時代に生きる私達の為の変わらぬ神の祝福を「思い起こす」べきであります。そして、信仰を持って、現在と将来にその同じような祝福が期待出来ます。確かな希望を抱いて、この難しい時でも、イスラエルの王ダビデと共にこう言えます。「命のある限り、恵みと慈しみはいつも私を追う。主の家に私は帰り、生涯、そこにとどまるであろう。」(詩編23:6)
「無常の時代に住むための信仰(2)思い起こす」ウイリアム・モア2010.2.7
【写真:アメリカ合衆国長老教会アジア太平洋宣教局長ハドソン師Rev.David Hudsonとモーア宣教師】
ヨシュア記4章1−7◆記念の十二の石
1:民がすべてヨルダン川を渡り終わったとき、主はヨシュアに言われた。 2:「民の中から部族ごとに一人ずつ、計十二人を選び出し、3:彼らに命じて、ヨルダン川の真ん中の、祭司たちが足を置いた場所から、石を十二個拾わせ、それを携えて行き、今夜野営する場所に据えさせなさい。」
4:ヨシュアはイスラエルの各部族から一人ずつ、かねて決めておいた十二人を呼び寄せて、5:言った。「ヨルダン川の真ん中の、あなたたちの神、主の箱の前に行き、イスラエルの人々の部族の数に合わせて、石を一つずつ肩に 担いで来い。6:それはあなたたちの間でしるしとなるであろう。後日、あなたたちの子供が、これらの石は何を意味するのですかと尋ねるときには、7:こう答えなさい。『ヨルダン川の流れは、主の契約の箱の前でせき止められた。箱がヨルダン川を渡るとき、ヨルダン川の流れはせき止められた。これらの石は、永久にイスラエルの人々の記念となる』と。」
【無常の時代に住むための信仰】
先週から私達は無常の時代に住むための相応しい信仰の学びを始めました。現代のこの世は目まぐるしい程変化して、その変化の影響により私達の生活がますます変わります。変化をもたらすグローバリゼーションやテロや温暖化や科学技術などは色んな問題を起こしてしまいました。そして、その結果はストレスと思い煩いです。