2008年9月

世の秩序が覆(くつがえ)っているとき ウイリアム・モーア宣教師

詩編第11編

1:【指揮者によって。ダビデの詩。】主を、わたしは避けどころとしている。どうしてあなたたちはわたしの魂に言うのか/「鳥のように山へ逃れよ。

2:見よ、主に逆らう者が弓を張り、弦に矢をつがえ/闇の中から心のまっすぐな人を射ようとしている。 3:世の秩序が覆っているのに/主に従う人に何ができようか」と。

4:主は聖なる宮にいます。主は天に御座を置かれる。御目は人の子らを見渡し/そのまぶたは人の子らを調べる。

5:主は、主に従う人と逆らう者を調べ/不法を愛する者を憎み 6:逆らう者に災いの火を降らせ、熱風を送り/燃える硫黄をその杯に注がれる。

7:主は正しくいまし、恵みの業を愛し/御顔を心のまっすぐな人に向けてくださる。



【リーマンブラザース破綻】
最近のニュースや新聞報道を見れば、誰でも分かりますけれども、世界の経済制度は今、危機的時期を迎ています。不良債権の問題でアメリカの経済だけではなく、世界中の国々の経済安定が脅かされています。銀行と投資信託会社が財政的資格のない会社や個人に資金を高い利子で貸しました。しかし、おもに不動産の暴落の為、多くの客さんはそのローンを返済する事が出来なくなり、一方貸し出した方は潰れかけ、金融機関は倒産してしまいました。

その倒産した機関の一つはリーマンブラザースと言う投資銀行でした。リーマンブラザースは150年以上の歴史があってニューヨーク市のウオール街の有名な会社でした。去年には「最も憧れた証券機関」と言う賞を受けたばかりでした。リーマンブラザースに入社すれば、ボーナスで絶対に金持ちになると言う評判がありました。また、従業員は沢山の交際費を頂き、結構豪華な生活が出来ると言う会社でした。

リーマンブラザースが潰れた直後、テレビの記者がその社員の一人をインタビューしました。その社員は課長であって、二十年以上リーマンブラザースで働いていました。そして、会社を信じていたので、長年にわたってその株だけを沢山買いました。数億ドルの株を持っていました。しかし、会社は破綻すると、全てが失われてしまいました。「私の純資産は今ゼロです。信じられません。私の純資産はゼロになった。しかも職場も失いました。初めての失業の経験です」と何回も繰り返しました。表情を見ると、彼は大変なショックを受けた事が明確でした。どうしようもない気持ちでした。これからの人生は真っ黒になりました。

2008年09月28日 | カテゴリー: 旧約聖書 , 詩篇

恐れから信仰へ ウイリアム・モーア宣教師

出エジプト記3章◆モーセの召命

1:モーセは、しゅうとでありミディアンの祭司であるエトロの羊の群れを飼っていたが、あるとき、その群れを荒れ野の奥へ追って行き、神の山ホレブに来た。2:そのとき、柴の間に燃え上がっている炎の中に主の御使いが現れた。彼が見ると、見よ、柴は火に燃えているのに、柴は燃え尽きない。

3:モーセは言った。「道をそれて、この不思議な光景を見届けよう。どうしてあの柴は燃え尽きないのだろう。」

4:主は、モーセが道をそれて見に来るのを御覧になった。神は柴の間から声をかけられ、「モーセよ、モーセよ」と言われた。彼が、「はい」と答えると、

5:神が言われた。「ここに近づいてはならない。足から履物を脱ぎなさい。あなたの立っている場所は聖なる土地だから。」6:神は続けて言われた。「わたしはあなたの父の神である。アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である。」モーセは、神を見ることを恐れて顔を覆った。

7:主は言われた。「わたしは、エジプトにいるわたしの民の苦しみをつぶさに見、追い使う者のゆえに叫ぶ彼らの叫び声を聞き、その痛みを知った。8:それゆえ、わたしは降って行き、エジプト人の手から彼らを救い出し、この国から、広々としたすばらしい土地、乳と蜜の流れる土地、カナン人、ヘト人、アモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の住む所へ彼らを導き上る。9:見よ、イスラエルの人々の叫び声が、今、わたしのもとに届いた。また、エジプト人が彼らを圧迫する有様を見た。10:今、行きなさい。わたしはあなたをファラオのもとに遣わす。わが民イスラエルの人々をエジプトから連れ出すのだ。」

11:モーセは神に言った。「わたしは何者でしょう。どうして、ファラオのもとに行き、しかもイスラエルの人々をエジプトから導き出さねばならないのですか。」

12:神は言われた。「わたしは必ずあなたと共にいる。このことこそ、わたしがあなたを遣わすしるしである。あなたが民をエジプトから導き出したとき、あなたたちはこの山で神に仕える。」

13:モーセは神に尋ねた。「わたしは、今、イスラエルの人々のところへ参ります。彼らに、『あなたたちの先祖の神が、わたしをここに遣わされたのです』と言えば、彼らは、『その名は一体何か』と問うにちがいありません。彼らに何と答えるべきでしょうか。」

14:神はモーセに、「わたしはある。わたしはあるという者だ」と言われ、また、「イスラエルの人々にこう言うがよい。『わたしはある』という方がわたしをあなたたちに遣わされたのだと。」15:神は、更に続けてモーセに命じられた。「イスラエルの人々にこう言うがよい。あなたたちの先祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である主がわたしをあなたたちのもとに遣わされた。これこそ、とこしえにわたしの名/これこそ、世々にわたしの呼び名。16:さあ、行って、イスラエルの長老たちを集め、言うがよい。『あなたたちの先祖の神、アブラハム、イサク、ヤコブの神である主がわたしに現れて、こう言われた。わたしはあなたたちを顧み、あなたたちがエジプトで受けてきた仕打ちをつぶさに見た。17:あなたたちを苦しみのエジプトから、カナン人、ヘト人、アモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の住む乳と蜜の流れる土地へ導き上ろうと決心した』と。18:彼らはあなたの言葉に従うであろう。あなたはイスラエルの長老たちを伴い、エジプト王のもとに行って彼に言いなさい。『ヘブライ人の神、主がわたしたちに出現されました。どうか、今、三日の道のりを荒れ野に行かせて、わたしたちの神、主に犠牲をささげさせてください。』

19:しかしわたしは、強い手を用いなければ、エジプト王が行かせないことを知っている。20:わたしは自ら手を下しあらゆる驚くべき業をエジプトの中で行い、これを打つ。その後初めて、王はあなたたちを去らせるであろう。21:そのとき、わたしは、この民にエジプト人の好意を得させるようにしよう。出国に際して、あなたたちは何も持たずに出ることはない。22:女は皆、隣近所や同居の女たちに金銀の装身具や外套を求め、それを自分の息子、娘の身に着けさせ、エジプト人からの分捕り物としなさい。」


4章◆使命に伴うしるし

1:モーセは逆らって、「それでも彼らは、『主がお前などに現れるはずがない』と言って、信用せず、わたしの言うことを聞かないでしょう」と言うと、2:主は彼に、「あなたが手に持っているものは何か」と言われた。彼が、「杖です」と答えると、3:主は、「それを地面に投げよ」と言われた。彼が杖を地面に投げると、それが蛇になったのでモーセは飛びのいた。

4:主はモーセに、「手を伸ばして、尾をつかめ」と言われた。モーセが手を伸ばしてつかむと、それは手の中で杖に戻った。5:「こうすれば、彼らは先祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、主があなたに現れたことを信じる。」

6:主は更に、「あなたの手をふところに入れなさい」と言われた。モーセは手をふところに入れ、それから出してみると、驚いたことには、手は重い皮膚病にかかり、雪のように白くなっていた。

7:主が、「手をふところに戻すがよい」と言われたので、ふところに戻し、それから出してみると、元の肌になっていた。8:「たとえ、彼らがあなたを信用せず、最初のしるしが告げることを聞かないとしても、後のしるしが告げることは信じる。9:しかし、この二つのしるしのどちらも信ぜず、またあなたの言うことも聞かないならば、ナイル川の水をくんできて乾いた地面にまくがよい。川からくんできた水は地面で血に変わるであろう。」

10:それでもなお、モーセは主に言った。「ああ、主よ。わたしはもともと弁が立つ方ではありません。あなたが僕にお言葉をかけてくださった今でもやはりそうです。全くわたしは口が重く、舌の重い者なのです。」

11:主は彼に言われた。「一体、誰が人間に口を与えたのか。一体、誰が口を利けないようにし、耳を聞こえないようにし、目を見えるようにし、また見えなくするのか。主なるわたしではないか。12:さあ、行くがよい。このわたしがあなたの口と共にあって、あなたが語るべきことを教えよう。」

13:モーセは、なおも言った。「ああ主よ。どうぞ、だれかほかの人を見つけてお遣わしください。」

14:主はついに、モーセに向かって怒りを発して言われた。

「あなたにはレビ人アロンという兄弟がいるではないか。わたしは彼が雄弁なことを知っている。その彼が今、あなたに会おうとして、こちらに向かっている。あなたに会ったら、心から喜ぶであろう。15:彼によく話し、語るべき言葉を彼の口に託すがよい。わたしはあなたの口と共にあり、また彼の口と共にあって、あなたたちのなすべきことを教えよう。16:彼はあなたに代わって民に語る。彼はあなたの口となり、あなたは彼に対して神の代わりとなる。17:あなたはこの杖を手に取って、しるしを行うがよい。」


【モーセ】
皆さん、旧約聖書のモーセと言う重要な人物の名前を聞くと、どういうイメージが心に浮かびますか。信仰の模範?神の民をエジプトの奴隷の家から導き出した英雄?その民をエジプトの軍から逃れる為、海を分けた奇跡の人?神の掟を人々に伝えた立法者?

モーセは確かにそのような印象強い人物でした。彼について聖書はこう語ります。モーセは「仕える者として神の家全体の中で忠実でした。」また、「主の僕」とモーセを呼びます。そして、「主は人がその友と語るように、顔と顔を合わせてモーセに語られた」と記されています。

2008年09月21日 | カテゴリー: 出エジプト記 , 旧約聖書

信仰と行い ウイリアム・モーア宣教師

ヤコブの手紙2章14−26◆行いを欠く信仰は死んだもの

14:わたしの兄弟たち、自分は信仰を持っていると言う者がいても、行いが伴わなければ、何の役に立つでしょうか。そのような信仰が、彼を救うことができるでしょうか。 15:もし、兄弟あるいは姉妹が、着る物もなく、その日の食べ物にも事欠いているとき、16:あなたがたのだれかが、彼らに、「安心して行きなさい。温まりなさい。満腹するまで食べなさい」と言うだけで、体に必要なものを何一つ与えないなら、何の役に立つでしょう。17:信仰もこれと同じです。行いが伴わないなら、信仰はそれだけでは死んだものです。

18:しかし、「あなたには信仰があり、わたしには行いがある」と言う人がいるかもしれません。行いの伴わないあなたの信仰を見せなさい。そうすれば、わたしは行いによって、自分の信仰を見せましょう。19:あなたは「神は唯一だ」と信じている。結構なことだ。悪霊どももそう信じて、おののいています。20:ああ、愚かな者よ、行いの伴わない信仰が役に立たない、ということを知りたいのか。 21:神がわたしたちの父アブラハムを義とされたのは、息子のイサクを祭壇の上に献げるという行いによってではなかったですか。22:アブラハムの信仰がその行いと共に働き、信仰が行いによって完成されたことが、これで分かるでしょう。23:「アブラハムは神を信じた。それが彼の義と認められた」という聖書の言葉が実現し、彼は神の友と呼ばれたのです。24:これであなたがたも分かるように、人は行いによって義とされるのであって、信仰だけによるのではありません。25:同様に、娼婦ラハブも、あの使いの者たちを家に迎え入れ、別の道から送り出してやるという行いによって、義とされたではありませんか。 26:魂のない肉体が死んだものであるように、行いを伴わない信仰は死んだものです。

【発明家ベルと電話】
アレクサンダー•グレアム•ベルは有名な科学者で発明家でした。色んな大事な物を発明しましたけれども、一番大きな影響を及ぼした発明は現在も私達と全人類が毎日使っている物です。その物がなければ、私達の生活は大変不便になります。ベル先生と言えば、皆さんはもうお分かりになったでしょう。彼の発明は電話です。電話の発明のお陰でベル先生は通信に革命を起こし、素晴らしい賜物を人類に下さいました。そして、それだけではなく、ベル先生は電話で有名になり、大金持ちにもなりました。

2008年09月14日 | カテゴリー: ヤコブの手紙 , 新約聖書

祝福の源となるように ウイリアム・モーア宣教師

聖書 創世記12章1−4◆アブラムの召命と移住

1:主はアブラムに言われた。「あなたは生まれ故郷/父の家を離れて/わたしが示す地に行きなさい。2:わたしはあなたを大いなる国民にし/あなたを祝福し、あなたの名 を高める/祝福の源となるように。3:あなたを祝福する人をわたしは祝福し/あなたを呪う者をわたしは呪う。地上の氏族はすべて/あなたによって祝福に入る。」

4:アブラムは、主の言葉に従って旅立った。ロトも共に行った。アブラムは、ハランを出発したとき七十五歳であった。


【神との損得勘定】

ある会計士が自分と神との計算書を作成しました。彼はよく考えて、その会計書に神から頂いた恵みと祝福を全部記帳しようとしました。自分の命や日々の糧や健康や住む家や友人や家族や信仰などを会計帳簿に詳細に記入しました。そして考えれば考える程記入が多くなり、計算帳簿はいっぱいになりました。それから会計士は自分が神様の為にした事を記帳始めました。積んだ善行を記入しようとしたが、あんまり立派なものではありませんでした。ある程度の施しや人助けなどを計算帳簿に記入しましたが、あまり思い出せませんでした。神から授けられた恵みと比べると本当に僅かでした。彼は道徳的に生きようとしましたけれども失敗が少なくなかったのです。更に信仰の歩みも色んな面で欠けていました。計算帳簿を見ると、差し引き勘定をする事が全く不可能であるとよく分かりました。「間違えなく神様は私の貸し主で、私は赤字から抜け出す事が出来ません。主から頂いた恵みと比べると私がした事は計算する価値がない」と告白しました。

2008年09月07日 | カテゴリー: 創世記 , 旧約聖書