2023年08月27日「主の民に加えられる遊女ラハブ」
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主の民に加えられる遊女ラハブ
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ヨシュア記 2章1節~24節
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聖書の言葉
ヌンの子ヨシュアは二人の斥候をシティムからひそかに送り出し、「行って、エリコとその周辺を探れ」と命じた。二人は行って、ラハブという遊女の家に入り、そこに泊まった。ところが、エリコの王に、「今夜、イスラエルの何者かがこの辺りを探るために忍び込んで来ました」と告げる者があったので、王は人を遣わしてラハブに命じた。「お前のところに来て、家に入り込んだ者を引き渡せ。彼らはこの辺りを探りに来たのだ。」
女は、急いで二人をかくまい、こう答えた。「確かに、その人たちはわたしのところに来ましたが、わたしはその人たちがどこから来たのか知りませんでした。日が暮れて城門が閉まるころ、その人たちは出て行きましたが、どこへ行ったのか分かりません。急いで追いかけたら、あるいは追いつけるかもしれません。」彼女は二人を屋上に連れて行き、そこに積んであった亜麻の束の中に隠していたが、追っ手は二人を求めてヨルダン川に通じる道を渡し場まで行った。城門は、追っ手が出て行くとすぐに閉じられた。
二人がまだ寝てしまわないうちに、ラハブは屋上に上って来て、言った。「主がこの土地をあなたたちに与えられたこと、またそのことで、わたしたちが恐怖に襲われ、この辺りの住民は皆、おじけづいていることを、わたしは知っています。あなたたちがエジプトを出たとき、あなたたちのために、主が葦の海の水を干上がらせたことや、あなたたちがヨルダン川の向こうのアモリ人の二人の王に対してしたこと、すなわち、シホンとオグを滅ぼし尽くしたことを、わたしたちは聞いています。それを聞いたとき、わたしたちの心は挫け、もはやあなたたちに立ち向かおうとする者は一人もおりません。あなたたちの神、主こそ、上は天、下は地に至るまで神であられるからです。
わたしはあなたたちに誠意を示したのですから、あなたたちも、わたしの一族に誠意を示す、と今、主の前でわたしに誓ってください。そして、確かな証拠をください。父も母も、兄弟姉妹も、更に彼らに連なるすべての者たちも生かし、わたしたちの命を死から救ってください。」二人は彼女に答えた。「あなたたちのために、我々の命をかけよう。もし、我々のことをだれにも漏らさないなら、主がこの土地を我々に与えられるとき、あなたに誠意と真実を示そう。」
ラハブは二人を窓から綱でつり降ろした。彼女の家は、城壁の壁面を利用したものであり、城壁の内側に住んでいたからである。 彼女は二人に言った。「追っ手に会わないように、山の方へ行きなさい。三日間はそこに身を隠し、追っ手が引き揚げてから帰りなさい。」
二人は彼女に言った。「あなたが我々に誓わせた誓いから、我々が解かれることもある。我々がここに攻め込むとき、我々をつり降ろした窓にこの真っ赤なひもを結び付けておきなさい。またあなたの父母、兄弟、一族を一人残らず家に集めておきなさい。もし、だれかが戸口から外へ出たなら、血を流すことになっても、その責任はその人にある。我々には責任がない。だが、あなたと一緒に家の中にいる者に手をかけるなら、その血の責任は我々にある。もし、あなたが我々のことをだれかに知らせるなら、我々は、あなたの誓わせた誓いから解かれる。」ラハブは、「お言葉どおりにいたしましょう」と答えて、二人を送り出し、彼らが立ち去ると、真っ赤なひもを窓に結び付けた。二人は山に入って行き、そこに三日間とどまって、追っ手が引き揚げるのを待った。追っ手はくまなく捜したが、見つけ出すことはできなかった。その後、二人は帰途につき、山を下り、川を渡って、ヌンの子ヨシュアのもとに戻り、自分たちが経験したことを一部始終報告して、こう言った。「主は、あの土地をことごとく、我々の手に渡されました。土地の住民は皆、我々のことでおじけづいています。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』
ヨシュア記 2章1節~24節
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説教のアウトライン
参照:ハイデルベルク信仰問答問 Q. & A. 9-11、20、56、87
趣旨:滅ぼされる運命のエリコの住民の中で、一族だけが救われた。それは何と、「遊女ラハブ」たちだった。彼女の救いをめぐって、真の信仰がどんなものか、考えてみましょう。
中心的主張点: 真の神である主を認め、自分の運命を積極的に主の民と共にする人に、罪のゆえに下る恐ろしい裁きから救われ、驚くほどの恵みが備えられる。
序説: 古代エリコの街について、地理と歴史的なことを確認しよう。
1、イスラエルの民がアブラハムに約束された領土を取得するところに来ている。
イ、イスラエルの5百年間の歴史を振り返って、主な出来事を確認しよう。
ロ、カナン人に神の裁きが降り、終末的な「聖絶戦争」が始まる。
ハ、ジェノサイド行為なのでは?
二、エリコの街の様子と心境を確認するため偵察を送っておくヨシュア。
2、「遊女ラハブ」はどういう人物だったのか。
イ、居酒屋・民宿の経営者?
ロ、宗教的行為としての性交際?それとも、単なる性的商売(女郎屋の娼婦)?
ハ、聖書が提供してくれる情報:城壁の一部である家で、人を宿泊させ、家族への愛が
あり、町の支配者に知られ、未婚で、やはり遊女である。(ヘブライ語:「ゾナ」)
二、イスラエルの神を真の神と信じ、主を畏れ敬うゆえに斥候する二人を迎え入れて守る。
3、ラハブは真の信仰を抱いている。
イ、偵察に来た二人を逮捕しようとするエリコの王たちの態度とは行為が全然違う。
ロ、ラハブは宿泊の場だけではなく、危険からの逃れる手段も提供してくれる。
ハ、行いが信仰から生まれる。言動が一致する確かな主の民である。
二、ラハブの信仰はどこからできただろうか。国々に光を照らすイスラエルである。
ホ、主はラハブだけではなく、その家族全員を主の民に加え、滅びから救う。主の慈しみ
はなんと寛大なものである!
決論:信仰を持って動く人にめでたい結末が与えられる。縁がないと思われていた人が神の恵みによって民に加えられ、信仰の模範生に認められ、主イエスの先祖にならせてくださる。