「受難週とキリストの足取り」
受難週(Passion Week)は、棕櫚の日曜日からイエスの復活前日の土曜日までの一週間をさす。
この週は教会では、結婚式などのお祝い事を避け、キリストのこの地上での最後の一週間の歩みに
心を馳せて、主の十字架の御苦しみを思いながら過ごすのが一般的である。
日曜日:棕櫚の日曜日(Palm Sunday)
− イエスがエルサレムに入られたときに、人々が棕櫚の葉を敷いて、
ロバの子に乗ったイエスを迎えたことからこの名前が付けられた
(マタイ21:1-11マルコ11:1-11 ルカ19:28-40 ヨハネ12:12-19 )。
月曜日:宮きよめ
− イエスは神殿の境内に入りそこで売り買いしていた商人を追い出され、
神殿が祈りの家であることを宣言された
(マタイ21:12-17 マルコ11:15-19 ルカ19:45-48 ヨハネ2:13-22)。
火曜日:多忙な御奉仕
− 様々なしるしと奇跡を行い、神の愛に燃えて、エルサレムの退廃ぶりを
嘆かれた
(マタイ21:18-19 23:37-39 マルコ11:12-14 ルカ13:34-35 )。
水曜日:ベタニアで香油を注がれる
− イエスがベタニアのシモンの家で食事をしていたとき、マリヤがナルドの
香油をイエスの頭に注ぎかけた。これはマリヤの心からの献げものである
と共にイエスの埋葬の準備であった
(マタイ26:6-13 マルコ14:3-9 ヨハネ12:1-8)。
木曜日:主の晩餐
− イエスは弟子達の足を洗われた後、二階座敷で御自分の死を予告されて、
聖餐式を制定された。この後イエスは、ゲッセマネで祈りの格闘をされた後、
ユダの裏切りによって当局者に捕らえられることとなる
(マタイ26:17-75 マルコ14:12-72 ルカ22:7-63 )。
金曜日:受難日(Good Friday)
− イエスは鞭打たれ、人々から嘲られて、カルバリの十字架への道を重い十字架を
背負って歩く。そして祭司長、律法学者達の手によって十字架に掛けられる。
人類の贖いが完成して、神殿の幕が真っ二つに裂ける
(マタイ27:1-61 マルコ15:1-47 ルカ22:66-23:56 ヨハネ18:28-19:38)。
土曜日:番兵墓を見張る
−金曜日の夜イエスは墓に葬られた。当局者はイエスの死体が盗まれないように、
墓の石に封印をして番兵に命がけの番をさせる
(マタイ27:62-66)。