Q.98
- 問い
- 祈祷とは、何ですか。
- 答え
- 祈祷とは、神の御意志に一致する事のために、キリストの御名によって、私たちの罪の告白と神のあわれみへの感謝に満ちたお礼を添えて、神に私たちの願いをささげることです。
わたしは罪をあなたに示し/咎を隠しませんでした。わたしは言いました/「主にわたしの背きを告白しよう」と。そのとき、あなたはわたしの罪と過ちを/赦してくださいました。あなたの慈しみに生きる人は皆/あなたを見いだしうる間にあなたに祈ります。大水が溢れ流れるときにも/その人に及ぶことは決してありません。詩編 32章5節~6節
キリストがあがないの祝福を私たちに伝えるのに用いられる外的な普通の手段は、キリストの規定、特に御言葉と礼典と祈祷です。
問98は、祈祷について、次のように告白しています。「祈祷とは、神の御意志に一致することのために、キリストの御名によって、私たちの罪の告白と神の憐れみへの感謝に満ちたお礼を添えて、神に私たちの願いをささげることです」。
祈祷(祈り)とは、神に私たちの願いをささげることですが、そこにはいくつかのことが付け加えて記されています。この付け加えられているいくつかのことが、キリストの規定としての祈りの特徴です。私たちはキリスト者として、何のために祈るべきでしょうか。それは何より、神の御意志に一致することのためです。私たちは人の不幸や神の掟に反することのために祈ってはならないのです。証拠聖句であるヨハネの手紙一5章14節にはこう記されています。「何事でも神の御心に適うことをわたしたちが願うなら、神は聞き入れてくださる。これが神に対するわたしたちの確信です」。
また、私たちは「キリストの御名によって」祈るべきです。聖書において名前は実体を表します。キリストの御名によってとは、十字架の死から三日目に復活し、天に昇り、父なる神の右の座で執り成しておられるキリストを通して、ということです。もし、私たちが自分の名によって祈るならば、神様は聞かれません。なぜなら、神様は罪人の祈りをお聞きにならないからです(ヨハネ9:31参照)。イエス・キリストの名によって祈るとき、イエス・キリストの贖いと執り成しのゆえに、神様は私たちの祈りを聞いてくださるのです。
また、神様に願いをささげるとき、そこには、私たちの罪の告白と神のあわれみへの感謝に満ちたお礼が伴うべきです。祈りは神様との対話ですが、私たちは神様の御前に自分の罪を告白し、神様の恵みへの感謝を言い表すべきです。私たちの祈りの三大要素は、①罪の告白、②恵みへの感謝、③願いをささげることです。罪の告白と感謝と願い、この三つのことを念頭において、祈りましょう。