問28.キリストの高挙は、どの点にありますか。

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Q.28

問い
キリストの高挙は、どの点にありますか。
答え
キリストの高挙は、次の点にあります。キリストが三日目に死人の中からよみがえられたこと、天に昇られたこと、父なる神の右に座しておられること、終わりの日に世をさばくためにこられることです。

解説

 小教理は、問23で「キリストは、私たちの贖い主として、預言者、祭司、王の職務を、へりくだりと高挙とのどちらの状態においても果たされます」と告白しました。

 問28は、キリストの高挙、高い状態について告白しています。「キリストの高挙は、次の点にあります。キリストが三日目に死人の中からよみがけられたこと、天に昇られたこと、父なる神の右に座しておられること、終わりの日に世を裁くためにこられることです」。

 キリストの高挙、高い状態は、神の永遠の御子が取られた人性、人としての性質に思いを向けるときに、よく分かります。イエス・キリストは、まことの神であり、まことの人でありますが、「まことの人」の方に比重を置くときに、キリストの高挙、高い状態がよく分かるのです。

 また、キリストがまことの人であるということに比重を置いて考えるとき、キリストの高挙、高い状態が神様によってもたらされたものであることも分かります。キリストのへりくだりは、自らを低くするという主体的な面がありましたが、キリストの高挙は、神様によって高い状態へと引き上げられるという受動的な面があるのです。 

 キリストは、三日目に死人の中から朽ちることのない栄光の体で復活されました。また、弟子たちの見ている前で、天に昇られました。ここまでは、過去のことです。

 キリストは父なる神の右に座しておられます。これは現在のことです。王の右の座は、王と一緒に国を治める王子が座る席でありました。ですから、キリストが父なる神の右に座しておられるとは、キリストが神と共に全世界を治める王として君臨しておられるということであるのです。

 キリストは、終わりの日に世を裁くために来られます。これは、将来のことです。このように見てきますと、キリストの高挙、高い状態は段階的であり、まだその途上であることが分かります。キリストの高挙、高い状態の最高潮、クライマックスは再臨と審判であります。キリストの再臨と審判を通して、神様の国は完成されるのです。その時、私たちは、ヨハネの黙示録21章が記す「新しい天と新しい地の祝福」にあずかることができるのです。

神は、この力をキリストに働かせて、キリストを死者の中から復活させ、天において御自分の右の座に着かせ、すべての支配、権威、勢力、主権の上に置き、今の世ばかりでなく、来るべき世にも唱えられるあらゆる名の上に置かれました。エフェソの信徒への手紙 1章20節~21節
村田寿和 牧師