問17.堕落は、人類をどんな状態に落としました…

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Q.17

問い
堕落は、人類をどんな状態に落としましたか。
答え
堕落は人類を、罪と悲惨の状態に落としました。

解説

 小教理は、問16で「普通の生まれかたでアダムから出る全人類は、彼の最初の違反において、彼にあって罪を犯し、彼と共に堕落したのです」と告白しました。「全人類はアダムと共に堕落した」。この告白を受けて、続く問17は「堕落は、人類をどんな状態に落としましたか」と問います。答えはこうです。「堕落は人類を、罪と悲惨の状態に落としました」。

 小教理は、問9で「神がすべてのものを無から、力ある御言葉により、六つの日にわたって、万事はなはだよく造られた」と告白しました。神様が造られた世界は、神様の目からみても極めて良い世界であったのです(創世1:31参照)。では、そのような良い世界に、なぜ、罪と悲惨があるのでしょうか。その原因は、アダムの最初の違反にあるのです。全人類は、アダムの最初の違反において、彼にあって罪を犯し、彼と共に堕落したのです。「堕落」と訳されている言葉(fall)は「落ちる」とも訳せます。すべての人はアダムの違反によって、創造の状態から落ちたのです。証拠聖句であるローマの信徒への手紙5章12節にはこう記されています。「このようなわけで、一人の人(アダム)によって罪が世に入り込んだように、死はすべての人に及んだのです。すべての人が罪を犯したからです」。

 私たちは「神がおられるなら、なぜ、罪や悲惨があるのか」と不平をもらします。しかし、罪と悲惨の原因は神様にあるのではなく、はじめの人アダムに、私たち人間にあるのです。創世記の3章で、神様は罪を犯したアダムにこう言われました。「お前は女の声に従い/取って食べるなと命じた木から食べた。お前のゆえに、土は呪われるものとなった。お前は、生涯食べ物を得ようと苦しむ。お前に対して/土は茨とあざみを生えいでさせる/野の草を食べようとするお前に。お前は顔に汗を流してパンを得る/土に返るときまで。お前がそこから取られた土に。塵にすぎないお前は塵に返る」(創世3:17〜19)。

 このように、アダムの堕落によって、すべての人が苦しみの多い人生を送り、最後には死ぬものとなったのです。

神はアダムに向かって言われた。「お前は女の声に従い/取って食べるなと命じた木から食べた。お前のゆえに、土は呪われるものとなった。お前は、生涯食べ物を得ようと苦しむ。お前に対して/土は茨とあざみを生えいでさせる/野の草を食べようとするお前に。お前は顔に汗を流してパンを得る/土に返るときまで。お前がそこから取られた土に。塵にすぎないお前は塵に返る。」創世記 3章17節~19節
村田寿和 牧師